1. 塩梅宰相之材(あんばいさいしょうのざい)

かつ吉資料館 DOCUMENT

かつ吉各店の店内に飾られている書や骨董、歴史、かつての仲間をご紹介していきます。

塩梅宰相之材(あんばいさいしょうのざい)

創業者吉田吉之助と親交のあった日比谷山水楼の楼主宮田武義氏に、犬養木堂(犬養毅)が与えた色紙の書を木額に彫ったものです。こちらはかつ吉新丸ビル店です。


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「塩梅(料理の味付け、味加減)を上手く行えるものは、一国の宰相をも務め得る人材である」という意味で、「そのくらい料理の塩梅は難しいものだ」ということです。


こちらは50年前のかつ吉水道橋店の模様です。この当時から変わらず、木額は今も掲げられています。


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木額の左に「丁卯(ていう)十一月八日」、「木叟(もくそう」とあります。「丁卯」は昭和2年(1927年)を指します。
「木叟」は、犬養毅の号「木堂」の「木」の字の下に、「三番叟(さんばそう)」の「叟」の字をつけた署名です。


「三番叟」は能楽の翁の舞の1つで、それを舞う役者のことも三番叟と呼びました。昔はこのような方々が年を取ってから書いた物などに名前を書く時、名前の下にこの三番叟の叟の字をつけたそうです。