かつ吉各店の店内に飾られている書や骨董、歴史、かつての仲間をご紹介していきます。
「曲り屋(まがりや)」の柱
水道橋かつ吉の店内に使われている太い柱。
この柱は、山形県、岩手県などの東北地方で多く見られた「曲り屋」という、日本の伝統的な家屋で使われていたものです。
「曲り屋」は馬と人が共に生活する、母屋と馬屋がL字型に接した日本の伝統的な家屋の一種です。
菩提樹に通ってくださっていた、ある神奈川県在住のお客様のお住まいが、この曲り屋でした。
ある時、そのお酌様のお住まいの曲り屋が、神奈川県の文化財に指定されるという話が持ち上がりました。そうなると一生壊すことができなくなってしまう。とはいえ、文化的に価値のあるものを、ただ壊して捨ててしまうのももったいない・・・。
そこで、そのお住まいを取り壊される際、「何かお店にお役に立つなら」と譲って下さったのが、かつ吉水道橋店で今もお店の空間を支えてくれている、この太い柱、というわけです。