上野村の漆器がとても綺麗です。
2013.02.26
こんにちは。まだまだ相当寒いですね、暦の上ではもう春なのに。湯たんぽを上手に使って、この寒さを乗り越えたいと思います。さて今日は先日新しく作りました『渋谷店の欅(けやき)のお漬物入れ』があまりにも綺麗でしたのでご紹介します。
かつ吉・菩提樹では赤出汁の器、サラダボール、お漬物入れ(渋谷・新丸ビルのみ)に漆器を使っております。10年近く前に群馬県の前橋にあります『かつ久』のご主人北原さんにご紹介いただき、群馬県の上野村で作って頂いています。
こういった丸い器は木工職人の今井正高さんに作って頂いています。上野村の山中にある木工所で木を磨き、漆(うるし)は専用の工場で塗って仕上げています。腕も超一流で『私は自分が作った器がどういう使われ方を知らんのです。大事に使ってくれて嬉しい』とにこやかに語られる、そんな今井さんの人柄が大好きなんです。
以前数回、工場を見させていただきまして、漆は湿度がないと乾かないことを知ったのは、実はこの時です。漆は専用の機会に装着し何度も重ね塗りをしています。湿度が低い(乾燥していると)乾かないので、湿度の高い特製部屋で乾かしています。完全オーダーメイドなので時間は少しかかりますが、この輝きと艶には毎回惚れ惚れしています。
『漆器』という伝統は『陶器』より遥かに長い歴史があります。日本での漆器は9000年(縄文時代の頃から)の歴史があると言われています。陶器は豊臣秀吉が李朝から唐津へ職人を連れてきた頃からと言われていますので、漆器の歴史がいかに古いかが良くわかります。
漆器を作るには手間と時間がかかるので、現在は輸入物(ウレタン加工等)が百円ショップに並び、本物を目にする機会が減っています。私はこの美しく素晴らしい日本文化が、これから復活発展していって欲しいなと思っています。最後までお読みいただきましてありがとうございます。